「出来ません」は魔法の言葉?

「出来ません」と言うことを極端に恐れている方がいらっしゃいますが、「出来ません」は否定ではなく、あくまで選択肢の一つであり、より良い結果を得られることがある、という経験のご紹介です。

仕事をしていると、顧客の要求を100%満たすことが難しい依頼をされることがあります。
ある時、どう頑張っても期限内に100%を満たせない状況になり上司に相談したところ、上司の取った対応は「顧客と調整し、納期を一週間延ばす」でした。

当時の私は、そんな当たり前のスケジュール調整すらできず、
どうやって期日までに要求を実現するかということ、
言われたことを言われたとおりにやること
が正しいことだと思っていました。

それ以降、依頼内容が期日までに100%実現可能か?を考えるようになり、100%実現出来ないと判断した場合は「出来ません」と回答するように行動を変えました。

ただし、ただ出来ないと回答するだけでは顧客が困ってしまうため、必ず代替案も併せて回答し、顧客と直接交渉を行うようにしました。
直接交渉の中で、実は真の要求は別にあったこと、期日に余裕があったことなど当初の依頼内容とは違う情報を得ることができ、結果、顧客の真の要求を満たす対応ができました。

これは、「出来ません」と顧客に伝えたことで辿り着けた結果でした。

皆様のご参考となりましたら幸いです。

プロフィール

川崎貴典
川崎貴典
ITに惹かれソフトウェア開発会社へ就職するも、プログラミング未経験のため苦悶の日々を過ごす。
初案件の納品前日にバグが複数発覚、徹夜でデバッグしたのは苦い思い出の一つ。
メインフレームおよびオープンシステムのソフトウェア開発、IT統制コンサルティング業務に約7年従事し退職。
その後、前職の先輩の紹介でキャリッジリターンへ2011年入社。
現在はIT統制の業務支援を担当中。
どうしたら楽になるかをいつも考えており、課題解決や改善活動につながることが多いが、作業が増え余計に苦労することも多い。